睡眠不足は糖尿病や脳卒中、心疾患のリスクを加速させる?

睡眠不足は糖尿病や脳卒中、心疾患のリスクを加速させる?

睡眠不足は健康状態を悪くする原因というのは誰もが思いつくことですが、実際にどう悪いのか、という点については想像しにくいと思います。

このコラムでは、最近の研究報告から睡眠不足がもたらすリスクを具体的に紹介して、睡眠の重要性を確認していきます。

睡眠不足は糖尿病や脳卒中、心疾患のリスクにつながる

アメリカのペンシルバニア州立大学の研究によれば、睡眠時間が不足している人は、糖尿病や脳卒中、心疾のリスクが高くなるのだそうです。また、他にも多くの研究が睡眠不足は重篤な疾患のリスクをあげる要因だということを報告しています。

ここからはそれぞれの疾患が睡眠不足とどのように関連しているのかを解説しましょう。

睡眠不足だと糖尿病になりやすい

適切な睡眠量が取れていない場合、いろいろなトラブルが考えられますが、まずコルチゾールというホルモンが増えることがあります。コルチゾールは眠っている状態から起きて活動しやすくなる効果を持つ大切なホルモンです。しかし、一方でインスリンの働きが悪くなることもあって、血糖値のコントロールが困難になり、Ⅱ型糖尿病のリスクが高まります。

また、韓国のソウル大学医学部が、13万人を超える人々に糖尿病と睡眠時間の関係を調査した結果では、睡眠時間が7~8時間の人は糖尿病にかかるリスクが少ないという結果が出ています。この研究では、睡眠が少ない人たちだけでなく、睡眠時間が長い人も糖尿病のリスクが高いという結果が出ていて、適度な睡眠時間の大切さが浮き彫りになっています。

睡眠不足は心血管疾患のリスクも上昇させる

睡眠が不足すると、グレリンというホルモンの分泌量が増え、レプチンというホルモンの分泌が低下します。グレリンは食欲を増進する作用が、レプチンは満腹感を起こす作用があるので、睡眠不足になるとこの2つの効果で太りやすくなると言えます。

肥満やメタボリックシンドロームが健康を維持する上で大敵であることは周知の事実です。イギリスのケンブリッジ大学とアメリカのハーバード公衆衛生大学院が、395万人以上ものデータを取った上で肥満によって心血管系疾患が増える率を発表しました。標準体重であるBMI22.5~25に入っている人に比べると、BMIが5上がっただけで心血管系疾患による死亡リスクは49%も増加するという結果が出ています。

また、睡眠不足になると成長ホルモンの分泌量か十分でなくなり、疲労感が抜けにくくなることから運動を避けるようになり、肥満の傾向に拍車をかけることもあります。

他にもたくさんのリスクが上昇

糖尿病や心血管系疾患だけでなく、睡眠不足はさまざまな問題を引き起こす原因になりますので、以下に紹介しましょう。

免疫力低下によるがんの発症率の上昇

睡眠不足は自律神経のバランスを崩す原因のひとつです。自律神経はさまざまな面で健康維持に役立っていますが、ここで取り上げるのは免疫力への影響です。免疫力は風邪などのかかりにくさにも影響しますが、より大きく生命にかかわる問題としてはがんの発症率が上がるという点です。
アメリカの研究では睡眠時間が7時間未満の人は8時間以上眠る人より3倍以上風邪をひくリスクが高いのだそうです。これががんの発症率が上がることにもつながることは容易に予想できます。

高血圧による心筋梗塞や脳卒中のリスク上昇

アメリカのシカゴ大学保健学部の研究は、睡眠時間が少ないほど高血圧になる可能性が高いことを数値的に証明しています。睡眠不足の場合、交感神経が活発化する時間が長く、血圧も下がらないままになりがちです。早朝または夜間に血圧が高い場合、心筋梗塞や脳卒中のリスクが一般的な血圧の人より、6倍にも上昇するというデータもあります。

睡眠時無呼吸症候群が重度疾患を招くことがある

睡眠不足の人は肥満になりやすい、という話は前述していますが、太っていると睡眠時無呼吸症候群になるケースも増えます。

睡眠時無呼吸症候群になっている場合、眠っている時に呼吸が止まる時間帯が出てきます。無呼吸だと体内に取り入れられる酸素量が減ることから、ヘモグロビンが増加して血液がドロドロになり、血栓のリスクが上昇します。日本循環器学会などが参加した「循環器病の診断と治療に関するガイドライン2008-2009合同研究班報告」では、睡眠時無呼吸症候群の人は、そうでない人に比べて心筋梗塞が2~3倍、脳卒中が約4倍も増えるというデータが発表されています。

まとめ

睡眠不足と健康障害の関係についてまとめました。睡眠は健康を維持していく上で非常に重要な要素です。これを機会に生活習慣や寝具を見直すなどして、ぜひ睡眠時間や睡眠の質を改善して、健康な生活を送ってください。

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